2012年2月23日 16:45

歯周病と非アルコール性肝炎

 今日の新聞に横浜市大のグループの研究で、歯周病治療をしたら非アルコール性脂肪肝炎の患者の肝機能が三カ月後には正常に戻った、と掲載されていた。
 7-8年前、ネズミに菌体内毒素をを入れて歯周病を起こさせたら、そのネズミが非アルコール性脂肪肝炎になっていたという論文を投稿した時は、審査員からいろいろな指摘を受けて受理されるまでに苦労したことを思い出す。人は信じていない事実が出てくると、科学者といえども偏見を持ってみてしまうものである。そのパターンに入り込むと、論文はなかなか受け付けてもらえない。
 この新聞記事で、歯周病と非アルコール性脂肪肝炎の論文はいくらか受理されやすくなるだろう。「いくらか」であって、新聞記事を興味深く読む科学者は少ない。学者は自分の興味のあるものにしか反応しない。
 
 歯科医師や歯科衛生士が患者さんの歯を磨くと効果がある、いう「術者磨き」の論文も多くの科学者が信じていた方向とは違っていたので、受理されなくて苦労した。

 世の中、いろいろな人がいて、いろいろな考えの下で成り立っているので、なかなか新しい考えは受け入れられない。自分のものの見方、考え方を世間に披露するには単行本が最も手っ取り早い。まだ一冊だけだが、「つまようじ法」の本を刊行しておいてよかったと思っている。協力して下さった方々に感謝しなければならない。

コメントする